『向日葵の咲かない夏』


夏休みを迎える終業式の日。

先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。

きい、きい。妙な音が聞こえる。

S君は首を吊って死んでいた。

だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。

一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。

「僕は殺されたんだ」と訴えながら。

僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。

あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。


本を紹介するYouTubeチャンネル「ほんタメ」で、たくみさんがしきりにお薦めしていた1冊。

「友だち全員に読んで!と読んでもらったら、友だちが一気に減った」というエピソードも納得の、道尾さんらしい、ホラーテイストのミステリでした。

これは、好き嫌い分かれるでしょう。


先日『いけない』を拝読したのですが、個人的には『いけない』の方が好みでした。

伏線の回収テンポや、仕掛けの数等・・・諸々。

どちらにせよ、読者を驚かすことが好きな作家さんですね。


ゾクゾクしたい時に(夏に)読みたい作家さんのひとりです。


紋佳🐻

読書