『サトウさんの友達』


気づけば友達が減りつつある年頃。

職場では居心地の悪さを感じなくもない。

二人暮らしの母の健康状態にも不安を覚える日々。

そんなある日、主人公はNintendo Switch用ソフト「あつまれ どうぶつの森」に出会う。

もうひとつの世界が、彼女の現実を少しずつ変えていく。

『ミウラさんの友達』に続く「友達」シリーズ第二弾!

じわじわ沁みる描き下ろし漫画。


人見知りで、ひとり反省会が得意な主人公が、「あつ森」をきっかけに友人ができ、自分の世界を広げていくのと同時に、母親のアルツハイマーがゆるやかに進行していき世界が小さくなっていく様子の対比はあまりにも切なくて。

ほんわかしているのに、読むほどに苦しくなりました。


『お母さんの症状はとてもゆるやかで
長年通う近所の美容室もひとりで行けるし
日常生活はなんとか送れているけれど
記憶のあやふやさは以前より感じられ、
変わっていくお母さんを見るのは
やはりとても怖いのでした』

それでも。

記憶は少しずつ曖昧になっていくけれど、娘を思うお母さんの気持ちは、変わらずやさしく、あたたかいまま。


変わっていくものも変わらないものも一緒に抱えながら、たいせつにしていきたい―

そんなふうに思わせてくれる作品でした。


紋佳🐻

読書