『ほんとうの花を見せにきた』


〈バンブー〉という名のごとく、約120年の寿命を持ち、その最期は白い花を咲かせて尽きる吸血鬼と、人間の物語。

海外のファンタジーのような重厚感と、細やかさがありながら、舞台が日本であったり、和名が登場したり、そもそも「竹」をモチーフにしていたり・・・どこかオリエンタルな雰囲気が漂います。


三編読み切れば、それぞれの視点や、背景を知ることで、『誰も憎むことのできない』ことによる、虚しさのようなものを抱くでしょう。

身分や地域の格差、種族の争いなど、

空想世界でありながら、考えさせられました。


吸血鬼にも寿命があることで、物語に深みが出ていておもしろかったです!



紋佳🐻

読書