『夏の裁断』


小説家・萱野千紘の前にあらわれた編集者・柴田は悪魔のような男だった―。

過去に性的な傷をかかえる女性作家。

胸苦しいほどの煩悶と、そこからの再生を見事に描いた傑作。


『夏の裁断』に、『秋の通り雨』、『冬の沈黙』、『春の結論』と、書き下ろし三編が続いている文庫オリジナル。


個人的には、後ろの三編があってよかったです。

『春の結論』というタイトルにもあるように、ゴールがきちんと用意されていて、モヤモヤとした気持ちを整理出来ました。


周りが「絶対にやめた方がいいあんな奴」と止める相手から、どうしても逃れられない女性っていますよね。

そういった方の心理がとても細かく描かれていて、勉強になりました。


「幸せ」のカタチは本人次第、

でもやっぱり、世間的に見て「幸せそうだ」と思われない幸せを、真っ先に、そして最後まで選び続けるのは、健康的ではないと思うのです。

人間って・・・むずかしい。

だからこそ、小説が面白いのですが( *´꒳`* )


#夏の裁断

#島本理生



紋佳🐻

読書