『ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー2』


13歳になった「ぼく」の日常は、今日も騒がしい。

フリーランスで働くための「ビジネス」の授業。摂食障害やドラッグについて発表する国語のテスト。

男性でも女性でもない「ノンバイナリー」の教員たち。

自分の歌声で人種の垣根を超えた“ソウル・クイーン"。

母ちゃんの国で出会った太陽みたいな笑顔。

そして大好きなじいちゃんからの手紙。

心を動かされる出来事を経験するたび、「ぼく」は大人への階段をひとつひとつ昇っていく。


これは、読んでくれたあなたの物語。

そして、この時代を生きるわたしたちの物語―


ノンバイナリーの(自己の性認識が女性でも男性でもない)人たちに対して、「They」を使うのは知っていたけど、目上の人に対しても「Ms.」や「Mr.」を付けずに呼び捨てでいいというのは初耳でした。

パパさんの、「ノンバイナリーって結局は、性別に限ったことじゃなくて、宗教とか人種とか、そういうカテゴライズのときにも生まれうる立場だよね」っていう発言は核心をついていていい。

パパ時々良いこと言う!笑


『きっとこれから、息子がわたしたちには言わないことがどんどん増えていくのだ。』

それはプライドだったり、恥ずかしさだったり、面倒くささだったり、気遣いだったり・・・

いろんな理由で、「すべてを話さなくなる息子」に、こちらもその成長を感じずにいられませんでした。

でも、すべてを語らない息子さんを、普段からよく観察しているみかこさんは、「たぶんこういうことなんだろう」と、推測ができる。

それって、とてつもない愛情だなあと羨ましくなりました。

私も、そんな母親になれるといいな。


紋佳🐻

読書