『嘘つきジェンガ』


つい重ねてしまった嘘の先に・・・

『鍵のない夢を見る』から10年、辻村深月が詐欺を描く。

幸せが欲しくて嘘にすがりついてしまう人間の哀しみが、心に迫る3篇。


友人に、講師に・・・騙されて。

騙されたと気づいたときの戸惑い、焦り、絶望、怒り。

読んでいるこちらまで、胸が苦しくなるほど。

苦しんだ先に見える景色を求めて、どんどん惹き込まれました。


私、辻村深月さんって、何冊か読んで、読むのをやめてしまった作家さんだったのですが(そういう作家さんが何人かいる)、こちらの作品は本当に好き。

恐らく各主人公が、大学生、主婦・・・だったから。

ティーンの虐め問題ばかり描かれている作家さんだという印象を改めました。


紋佳🐻

読書