『暮らしの中に終わりと始まりをつくる』


50歳を迎えた一田さんが見つけた、年を重ねながら新しい自分になっていくための「小さな工夫」をご紹介。

「ベッドカバーを掛けて、暮らしに"きちんと感"を出す」
「習い事は1年でやめてみる」
「大掃除は年末ではなく、年が明けてからゆっくり進める」


少しびっくりするけれど一田さんらしい発見と考察で生み出されていった、自分をリセットしていく人生の習慣41。

暮らしも人生も、「一段落」を取り入れると、みずみずしく動き始めていきます。


大好きな一田さんの暮らしエッセイ。

いろんなジャンルの本を読むけれど、こんなに言葉が素直に身体に染み込んでくる作家さんには、なかなか出会えません。


『「人は毎日目にするものに育てられる」という言葉を聞いたことがあります。
毎日自宅の窓からみえる海を見ていると、海のように心が広い人に。
森を目にすれば四季の巡りとともに生きるように・・・といった具合。
ベッドルームの風景も、それと同じだなあと思うのです。』


『人の評価は、自分がコントロールすることはできません。
自分の力が及ばない場所にあるものを「どうにかしたい」とヤキモキすると、どんどん疲れが溜まってきます。
どこにあるかわからないものを探すより、目線を自分の足元に向け、できることをやるしかない。』


『ひと仕事終えたら、花と本を買って帰る』


『よく「10年後のことを考えて、今やるべきことを決めましょう」というフレーズを耳にするけれど、(略)目の前のことを一生懸命やるだけで精一杯で、「なるようになるさ」と生きてきた気がします。
人生は自分でグイと舵を切るものではなく、木の実が熟してぽとりと落ちるように、自然に結果が出るものだと信じていました。』


丁寧だけれど無理のない、一田さん自身のペースで積み重ねられている暮らし方も、

人生に対する考え方も、全て好きです。


紋佳🐻

読書